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愛犬バル物語

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年3月22日更新

 時代はペットブームである。小生も大の犬好きであり、過去に3匹飼ったことがあるが、残念ながら長生きをしたことはなかった。どうしてであろう?2匹は交通事故で、1匹は事情があり知人に預けたまま消息不明になった。そんなこともあって、家内も犬を飼うことには消極的であった。

愛犬バル
愛犬バル

 ところが3年前、近所でうろうろしている野良に近い犬が現れた。首輪をしているので、どこかの飼い犬には違いないのだが、飼い主が見つからない。我が家で平気で寝泊りし、適当にフーテンの寅さんの如く、すぐ旅にでてしまう。そんな状態が、しばらく続いたある日、他の町でラジオ体操に行く子供が野良犬に咬みつかれたという新聞記事が載った。これは放置しておくと、その犬が事件を起こす可能性も無きにしもあらず、また、人に迷惑をかけない為にも、ここは我が家で面倒をみなければと思い、本格的に我が家の飼い犬として育てることと相成った。
 さて、正式に飼うとしたら、元の飼い主が誰なのか?出生の内容も調べなくてはならない。やがて飼い主が判明、先方に養子縁組を申し込み、承諾をもらった。
 ところが大変だ!!登録もしていない犬なので、当然、狂犬病の予防接種もしていないとのこと。早速、役所とクリニックへ。予防接種を終え診断をしてもらったところ、犬のもっとも怖い病気であるフィラリアにすでに罹患していたのである。薬石を投じ、かろうじて回復に向かっていった。
 また、出生はいつなのか?元の飼い主に尋ねてみた。平成7年7月某日、母親は血統書付のシェットランドシープドッグ、父親は不明?つまり雑種との混血で3匹生まれて、唯一生き残ったのが彼であった。
 平成7年といえば、1月17日、あの阪神淡路大震災という悲惨な出来事があった。改めて被災者にお見舞いを申し上げたい。4月には観音寺中央高校が甲子園選抜初出場で、初優勝を飾った。そして小生が旧観音寺市の市長として当選したのが、彼の生まれた7月である。なにか彼とは因縁めいている。

近所の子どもたちと一緒に
近所の子どもたちと一緒に

 そんな彼も16歳。人間に例えると90歳にもなるだろうか?ここ最近めっきり元気がなくなった。フィラリアは完治したものの内臓疾患なのか腹水がたまるようになり、お腹がパンパンに膨れて、歩くにも支障をきたすようになった。
 可哀想だが腹水を抜いてもらうこととなった。太い注射針をお腹に突き刺し、いっきに腹水を抜いてもらう。その量はなんと3kg、バケツ一杯にもなった。悲しそうな泣き声を聞きながら、彼を押さえつける小生まで心が痛む。先生に言わせると、腹水を抜き出すと余命は3ヶ月位だそうだ。しかし、彼はすでに5回も抜いてもらっている。先生曰く、信じられない生命力の持ち主だそうである。術後はスタスタと平気で歩き回り、食欲も旺盛になる。本当に信じられない生命力である。
 そんな彼もそう長くは生きられないだろう。しかし、驚く程の生命力でできる限り長生きをして、我が家の一員として、小生の心を癒してもらいたいと願ってやまない。

平成23年1月25日