【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和3年11月)について
令和3年11月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「二人挽き鋸(のこぎり)」
です!
「さあ、新郎新婦、初めての共同作業です」
日本の結婚式で定番のセレモニー「ケーキカット」でのお決まりのセリフです。
これがドイツの結婚式になると、「丸太カット」なのだそうです。
新郎新婦が大きな鋸(のこぎり)の両端を持ち、二人で息を合わせて丸太を切ります。
この儀式は古くから伝わっており、「木の内側に広がる年輪のように、夫婦の幸せを重ねていけますように」との願いを込めて、力を合わせてどんな困難も乗り越えていこうとする意味合いがあるそうです。
今月の一品の「二人挽き鋸(のこぎり)」は、大きな丸太を輪切りにするときに使う横引きの鋸(のこぎり)で、冒頭の二人のように息を合わせて切っていきます。チェーンソーが登場する昭和30(1955)年代までは、斧(おの)や鉈(なた)、鎌や大鋸(おが)などとともに、山仕事で大活躍していました。
私たちは、讃岐山脈と瀬戸内海に囲まれて生活しています。
木を育て、大きくなったら切り、住宅や家具の材料にする。自然をうまく利用する中で、山から木を切りだし、管理していくことは、山を守ることに繋がります。
当館では、今ではほとんど使われていない山の道具の数々を、香川県五郷山部分林組合(*)から引き継ぎ、展示しています。
また、部分林で森林学習を行っている大野原小学校5年生の作品も展示しています。
当館2階の「ものづくりの部屋」へぜひお越しください!
(*)香川県五郷山部分林組合・・・平成17年の合併前の旧大野原町、旧豊浜町、旧観音寺市で組織された一部事務組合で、五郷山部分林および組合有林の経営管理の事務を共同処理していました。合併の日の前日をもって解散し、合併の日にすべての事務および財産を新観音寺市に引き継ぎました。