【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和4年8月)について
印刷用ページを表示する 掲載日:2022年8月10日更新
令和4年8月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「氷のう架・氷枕」(ひょうのうか・こおりまくら)
です!
「あつけせんように、帽子被りよー。」
「ほんまじゃ。はくらになるわな。」
もうほとんど耳にしなくなった「あつけ」や「はくら」という言葉は、今でいう日射病や熱中症などのことを指す方言です。
猛暑の中、熱っぽくなるなど体調を崩しやすくなりますが、解熱剤が十分になかった時代は、水で濡らした手拭いで額や首の裏を冷やし、熱が下がるまで安静にしていました。
今月紹介するのは、氷のうを吊るす「氷のう架」と「氷枕」です。日本にゴム製の氷のうや氷枕が登場したのは、明治時代以降のこと。今では、貼るタイプの熱冷却用シートをはじめ、手軽に患部を冷やすことができる製品が続々と登場し、氷のうや氷枕を使う機会は少なくなりました。
実際、体温を下げるには、頭や額を冷やすことよりも、動脈に近い首や脇などを冷やすほうが効果的だといわれています。
ただ、熱があるときの冷たい氷のうや氷枕の気持ちよさは、季節を問わず、また、今も昔も変わらないもの。
「よいよ、暑いな~。」があいさつ代わりになるような暑い日が続きますが、皆さんどうかご自愛ください。