【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和4年10月)について
令和4年10月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「井戸浚い」(いどさらい)
です!
スポーツの秋、芸術の秋、食欲の秋など、何をするにも過ごしやすい時期がやってきました。しかし、ゲリラ豪雨や台風、落雷などの異常気象が多発しています。
香川県では雷のことを「どんどろはん(さん)」と呼ぶ地域があります。子どものころ、雷が鳴り始めると「どんどろはんに、おへそを取られる!」と、両手でおなかを隠したり、大きな音に耳をふさいだりした人も多いのではないでしょうか。
今月の一品は「井戸浚い」です。
井戸の底に落ちた物や浸かった物を浚うために使用していた道具ですが、一部では、この道具を「どんどろはん」と呼んでいたそうです。なぜそう呼ぶのか、はっきりとは分かっていません。井戸車(滑車)の心棒に縄をかけてこの器具を井戸の底へ下し、縄を引っ張ると開いていた熊手のようなものが閉まり、落下物をつかみ上げます。例えるなら、クレーンゲーム機のようなイメージです。
昔、井戸端は、米とぎ、野菜や食器洗いなどの場でした。長屋住まいの生活では共同井戸が多く、井戸端会議や作業に夢中になりすぎて、ついうっかり井戸の中に物を落としてしまうことも珍しくはなかったようです。
当館1階に展示していますので、実際に井戸浚いを操作し、その仕組みを体感してみませんか。