【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和4年11月)について
令和4年11月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「霧笛」(むてき)
です!
「霧」の季節になりました。
霧は、気温が下がり大気中の水蒸気が小さな水粒となって空中に浮遊することにより、視界が悪くなる現象です。
平安時代以降には、春立つものを「霞(かすみ)」、秋立つものを「霧」とする概念が成立し、霧は俳句の秋の季語にもなっています。
今月の一品は、この霧が発生した中で船舶が安全に航行するための道具、「霧笛」です。
霧笛は、霧などで視界が不良の時に船の位置を周囲に知らせ、他船との衝突を防ぐため、音を鳴らして霧中信号を送るものです。この霧笛は、「フォグフォーン」ともいい、蛇腹式の(注)ふいごの仕組みを利用して空気を送り出すことで、先端に取り付けられたラッパを鳴らすように作られています。
危険を回避するという緊急時に、とっさに操作するためなのでしょうか、手動で簡単に使えるようになっています。
普段の生活の中では、あまり見ることも手にすることもなかった珍しい道具の一つです。
「ボーーーッ!」「ボーーーッ!」という独特な音が、見た目からは想像できないほどの大きさで鳴り響きます。
ぜひ、当館にてご体験ください。
(周りの人が驚くほどの音が出ますので、体験を希望されるときは、スタッフまでお声がけください。)
(注) ふいご 火を起こすために風を送る手動の道具