【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和4年12月)について
令和4年12月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「練炭製造機」(れんたんせいぞうき)
です!
「うー、寒い、寒い!」
いよいよ冬到来。エアコン、ストーブ、電気こたつなど、ありとあらゆる暖房器具がフル稼働の毎日です。
先月にご紹介した「霧笛」は、秋の季語「霧」にまつわるものでしたが、今月は、季節も変わって冬の季語「練炭」にまつわる逸品を紹介します。
今は、寒さを感じたら、エアコンやストーブなどの暖房器具が一般的ですが、電気もガスもなかった時代の暖房といえば火を使ったものでした。囲炉裏(いろり)をはじめ、火鉢やこたつが活躍し、その燃料として木炭や豆炭、練炭などが使われていました。
練炭は、一度着火すると一定温度で長時間燃焼するため、家庭用燃料として重宝されました。最近では、アウトドア用品として再び注目されています。
この練炭は、石炭やコークス、木炭などの粉に結着剤を加えて円筒形に成形し、レンコン状の穴を縦に数本開けた特徴ある形をしています。
レンコン状の穴は、空気を通すためのものですが、どのようにして均等に空けたのでしょうか。この製造機のいくつかの突起物や各部分の形状と練炭の形を重ね合わせると想像することができます。実際に練炭製造機を操作してみると、そこにある先人の知恵や工夫に気づくのではないでしょうか。
さて、2022年も、あとカレンダー1枚となりました。
本年も、「今月の一品」をご覧くださるとともに、ご来館くださいましたことをお礼申し上げます。
どうか良き年をお迎えくださいますよう、心から祈念いたします。