【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和5年6月)について
印刷用ページを表示する 掲載日:2023年6月1日更新
令和5年6月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「馬鍬(まぐわ)」
です!
田植えが終わった水田には稲の苗が規則正しく並び、本格的な米作りの季節到来となりました。米作りは、水田の耕起と整地から始まり、昭和30年ごろからは耕運機が、昭和40年ごろからはトラクターが普及し、力のいる仕事を担って活躍しています。
今月の一品で紹介するのは、農機が普及する前、牛や馬の力を借りて農作業をしていた時代の道具「馬鍬(まぐわ)」です。「まんが」や「まが」などとも呼ばれています。10本前後の歯をくし状に埋め込んであり、操作するための鳥居型の柄と取っ手が付いています。牛や馬に引かせて、耕起後の水を張った田の土を細かく砕き、平らにならす「代掻き(しろかき)」に使用していました。代掻きは、田植え前のとても大事な作業で、数回繰り返すことが一般的であり、能率を上げるためさまざまな改良馬鍬も考案されたようです。当館の展示品には幅が2メートル近いものもあります。
また、ふるさと学芸館では、馬鍬の他にも、先人の知恵と工夫で作り上げられ、田や畑で活躍してきた数々の道具を展示しています。日本の稲作文化を支えてきた伝統農具を、ぜひご覧ください。