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飲用井戸の管理
飲用井戸について
「飲用井戸」とは、水道法、建築物における衛生的環境の確保に関する法律等による規制を受けないもので、一般飲用井戸(地下水、河川水(伏流水を含む)、湖沼水または湧水を水源とし、個人住宅、寄宿舎、社宅、共同住宅棟に居住する者に対して飲用水を供給する井戸等の給水施設(導管等を含む))業務用飲用井戸 (地下水、河川水(伏流水を含む)、湖沼水または湧水を水源とし、官公庁、学校、病院、店舗、工場その他の事業所等(旅館、公衆浴場を除く)に対して飲用水を供給する井戸等の給水施設(導管等を含む))と定義し、観音寺市飲用井戸等衛生対策要領により衛生管理について定めています。
井戸水は上水道が普及した現在でも多くの人に飲用されています。しかし,井戸水は周辺環境の変化等により有害物質や病原体によって汚染され,健康被害が起こるおそれがあります。また,地震や水害などによって水質が悪化することもあります。このため,井戸水の設置者が責任をもって管理し,水の状態が悪化した場合は用途を変える(飲用ではなく清掃・散水などの雑用水として使用)といった対応をとる必要があります。
井戸の種類と形態
- 井側井戸
手掘りの穴の周りを石材やコンクリートで補強した井戸
- ボーリング井戸
ケーシング(管)を地下水が豊富な地層まで挿し込んで掘った井戸先端の穴が開いた部分(ストレーナー)からケーシング内に入ってきた水をくみ上げて利用する。
- 「深井戸」と「浅井戸」
地下奥深くの水を通さない岩盤層を越えて掘り下げている井戸を「深井戸」,それよりも浅いものを「浅井戸」といいます(深さ30メートルを目安に分けられます)。家庭で使用されている飲用井戸の多くは「浅井戸」であり,このタイプの井戸水は周辺環境の影響を受けやすく,汚染されやすいものとなっています。
飲用井戸の設置について
飲用井戸を設置する場合は、以下の点に注意してください。
- 下水や汚水に汚染されるおそれのある場所(下水溝,トイレ,畜舎などの付近)からできるだけ離れた場所に設置すること。
- 雨が降ったときに井戸が水没したり,雨水が流入したりしない構造にすること。
- 密閉式のふたや防虫網を付けた通気口を設け,雨水やごみ,虫などが入らないようにすること。
- 井戸周辺に部外者や動物が侵入しないよう,柵を設置したり,鍵を付けること。
- 飲用開始前に水質検査(51項目)を行い,基準に適合しているか確認すること。水質検査は厚生労働大臣の登録を受けた検査機関に依頼してください。
- なるべくそのままでの飲用は避け,塩素消毒や煮沸を行ったうえで飲用しましょう。
なお、井戸水を使用し,使用後に公共下水道に排水する場合は以下にご連絡ください。
建設部 下水道課
Tel (0875)25-6890 Fax (0875)23-3967
飲用井戸の管理について
飲用井戸の設置者(管理者)は、以下の項目について管理してください。
- 飲用時には,水に濁りがないか,色やにおい,味に異常がないか確認しましょう。
- 井戸の周辺を清掃し,清潔に保つこと。
- 井戸の設備(ポンプや井戸のふたなど)は定期的に点検し,故障や破損があれば修理すること。
- 定期的(毎年1回以上)に水質検査を行うこと。水質検査を行ったときは、記録を作成し、5年間保存すること。
定期的に水質検査を行いましょう
飲用井戸の設置者(管理者)は、以下の項目について定期検査を行ってください。
項目 | 基準値 |
---|---|
一般細菌 | 100個/mL以下 |
大腸菌 | 検出されないこと |
濁度 | 2度以下 |
色度 | 5度以下 |
臭気 | 異常がないこと |
味 | 異常がないこと |
pH | 5.8~8.6 |
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 | 10mg/L以下 |
塩化物イオン | 200mg/L以下 |
有機物(TOC) | 3mg/L以下 |
- このほか,井戸の設置場所や周辺の状況に応じて項目を追加してください。
- 水質検査は、厚生労働大臣の登録を受けた水質検査機関に依頼してください。
飲用井戸に異常があったとき
井戸水に異常が見られた場合は、すみやかに飲用を中止し,生活環境課にご連絡ください。
(飲用井戸の異常とは)
- 井戸水の状態(濁りや異物,色,におい,味など)に異常を感じた
- 井戸水が汚染されていること,井戸水に異常があることが分かった
- 水質検査の結果,基準値を超えていることが分かった
井戸水は汚染されやすく、汚染された井戸水を飲用することによって大きな健康被害が起こるおそれがあります。なるべく掃除や水やりなどの生活用水として使用することをおすすめします。
参考資料
観音寺市飲用井戸等衛生対策要領 [PDFファイル/97KB]