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【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和6年7月)について
令和6年7月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「『アメンボ』の標本」
です!
梅雨明けの田んぼや川など夏の水辺には、多くの生き物が生息しています。
今月の一品は、水辺の忍者と呼ばれる「アメンボ」の標本です。アメンボは、半翅(はんし)目アメンボ科の昆虫で、辞書に載っている「水馬」「水黽」「飴坊」の表記のほかにも、水蜘蛛、水澄(みずすまし)、アシタカなど、各地の方言や別の呼び名がいろいろあるおもしろい昆虫です。日本の数多くの地域で、その土地に添った呼び方をされているのは、人々が利用する田んぼや川辺でよく見られ、昔から親しまれている昆虫だったからなのでしょう。
さて、アメンボが忍者の水蜘蛛の術のように、水面をスイスイと移動できる秘密は、足の先に細かい毛がたくさん生えていて、体内から染み出る油が水をはじくからです。そして、一番長い中足でオールのように推進力をつくり、後ろ足で舵のように方向を決め移動しているのです。
当館の自然科学ゾーンには、大野原町で採集された日本一大きいアメンボをはじめ、さまざまな昆虫の秘密がいっぱいの標本箱が並んでいます。新たな発見を求めて、ぜひご来館ください。