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【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和6年10月)について
令和6年10月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「俵」
です!
たわわに実った稲穂が、祭りばやしを乗せた風にそよいでいる、そんな情景に秋本番の到来を感じます。
今月の一品は、収穫した米を保存・運搬するのに使われた「俵」です。稲わらで編んだ菰(こも)を円筒状に編み、蓋と底になる桟俵(さんだわら)を縫い付けて、わら縄でしばることで中身がこぼれないようにしてあります。稲作が始まった頃から昭和30年代まで用いられていました。
地方によって違いはありますが、容量を4斗(60kg)としたものが多く、大名の領地の広さを表した「石」は10斗、つまり2.5俵分になります。
俵は農家にとって象徴的なものであり、これを担ぎ上げることができたら一人前と認められていたようです。また、正月飾りや結婚飾りとして生活を彩り、「かさこじぞう」などの昔話にもよく登場する日本独特のものです。
当館には俵のほかにも「莚(むしろ)」「叺(かます)」「畚(ふご)」など、稲藁を編んで作られた道具を展示しています。ぜひご覧ください