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【ふるさと学芸館】「今月の一品」(令和6年11月)について
令和6年11月の「今月の一品」は・・・
今月の一品は・・・
「甑(こしき)」
です!
11月7日は「立冬」。「夜長」から「短日」へと移り変わっていくこの時期、ココアや生姜湯などと並んで体を温める「甘酒」が欲しくなりませんか。
今月の一品は、甘酒の原料となる「麹(こうじ)」を製造する際に使われた「甑(こしき)」です。麹は知っていても、甑をご存じの方は少ないのではないでしょうか。右の写真は内径60センチメートル、深さ77センチメートルの大きな蒸籠(せいろ)とも呼べる甑で、観音寺市の室本地区で使用されていたものです。
西讃を治めていた香川之景(ゆきかげ)氏から1558年に出された許可状により、室本の地で麹の製造販売が始まりました。麹を造る「室」の「本」ということで「室本」という地名となったとされています。
麹で造られた甘酒を飲んで、甘さに驚いて保健所に持ち込んだ人がいたという話がありますが、砂糖などの甘味料は検出されなかったそうです。
甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれています。寒さへと向かうこの時期、温かい甘酒で、身も心もホッとする時間を過ごしてはいかがでしょうか。